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空調メンテナンスサービス
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  3. ライフサイクルコストとは?LCCを安く抑えて賢く経営する方法について解説

    ライフサイクルコストとは?
    LCCを安く抑えて賢く経営する方法について解説

      多店舗を運営する企業の重要な経営課題として、建物・設備のコスト管理が挙げられます。ライフサイクルコスト(LCC)とは、建物や設備の企画・設計から建設・運用・維持・管理、廃棄・解体に至るまでの全ての段階において発生するコストを総合的に評価する手法です。特に多店舗を運営する企業にとって、LCCを低く抑えることは、経営効率化や持続可能性の向上につながります。
      本記事では、ライフサイクルコストの概要や内訳などを分かりやすく解説し、コストを安く抑えるための賢い方法を提案します。
      自社の経営をより効率化するためのヒントが満載ですので、ぜひ最後までご覧ください。

      ライフサイクルコストとは

      ライフサイクルコスト(Life Cycle Cost:LCC)とは、建物の建設から解体までの期間に発生する費用の総計です。これには、建設費用、運営管理費用、更新・修繕費用、解体費用などが含まれます。LCCを把握することは、多店舗管理している企業にとって重要な経営資源を効率的に活用するために必要不可欠です。
      LCCを把握する目的は、建物の全生涯にわたるコストを最小化し、経済性や環境負荷を考慮した効果的な建物運営を実現することです。例えば、建物Aの建設費用を8,000万円、建物Bは1億円と仮定します。イニシャルコストは建物Aが優れていますが、建物Aの方が建物構造の複雑さによってメンテナンスが難しい場合、運営管理費用などランニングコストも含めると、建物Bの方がLCCは割安ということがあり得ます。
      LCCを把握する際には、まず建物のコスト全体を俯瞰し、フェーズごとのコストを詳細分析することが求められます。
      そして、最適な運用管理やコスト削減策を立案して実行に移します。
      特に多店舗管理をしている場合は、LCCを適切に把握し、効率的な運営に取り組むことは、経営安定化や競争力向上に直結します。

      ライフサイクルコストの重要性

      LCCは、建物の経済面や環境面への影響を考慮し、効率的に運営を行うために重要です。建物の全体的なコストを理解することで、建物の寿命や耐久性(物理的耐用年数)を最大限活用し、経済的・環境的な負担を軽減することができます。
      耐用年数に対応したLCC管理では、すべてのコスト詳細を把握し、長期的なメンテナンス計画やエネルギー使用量の削減など、建物の寿命を考慮した戦略的な取り組みが求められます。建物の寿命を長くすることは、建物の価値を維持・向上させるだけでなく、建て替えにかかるコストや環境に与える負担を減らすことにもつながります。 特に複数の店舗を管理している企業の場合、LCCに注目した運営管理を行うことで、資産価値を保ちながら経営効率を大きく向上させることができます。
      このように、LCCの考え方を取り入れることは、建物をより長く、効果的に活用するために重要です。
      なお、耐用年数にはこのほかに、減価償却費の計算などに使われる「法定耐用年数」があります。
      法定耐用年数について詳しくは、「業務用空調設備の耐用年数は?寿命をのばす方法や減価償却費についても解説」をご覧ください。

      ライフサイクルコストを安く抑える方法

      LCCを抑えることは、建物の持続的な運用や環境負荷の低減に直結します。
      LCCを抑える方法は、「省エネルギー対策」「運営管理の効率化」「適切なメンテナンス計画」の3つに大きく分類されます。
      それぞれについて詳しく解説します。

      省エネルギー対策

      建物のエネルギーコストはLCCのなかでも大きな割合を占めるため、省エネルギー対策を行うことで、LCCを効果的に抑えることが可能になります。
      ここでは、具体的な省エネルギー対策として、「断熱性能の向上」「照明の工夫」「エネルギー管理システムの導入」を取り上げます。

      1. 断熱性能の向上

      断熱性能とは、建物の中の温度が外部の気温の変化に影響を受けにくくする性能のことを指します。つまり、外の寒さや暑さが建物の中に入りにくくなるほど、断熱性能は高いと言えます。断熱性能を向上させる方法としては、例として以下が挙げられます。

      • 外壁への断熱材設置や塗装の工夫
      • 窓にペアガラスや複層ガラスを使用
      • ドアの隙間の改善
      • 室内の換気システム見直し

      2. 照明の工夫

      照明設備は生活に欠かせないものですが、エネルギー消費も大きいため、設備見直しなどを行うことで省エネルギー対策を実施できます。
      具体的には、以下のような対策がおすすめです。

      • LED電球の利用
      • 照度の調整・自然光の活用
      • センサー付き照明の導入

      特にLED電球は、従来の電球に比べて省エネルギーで長寿命です。発熱も少なく、環境にも優しいことが特徴と言えます。比較的容易に導入でき、省エネルギー効果も大きいため、即効性の高い対策です。

      3. エネルギー管理システムの導入

      エネルギー管理システムは、建物内の電気やガス、水道などのエネルギー消費を監視・管理するシステムです。さまざまなセンサーや機器を使って、建物内のエネルギー使用状況をリアルタイムで把握できるため、過剰なエネルギー消費がある場合や、エネルギーロスが生じている箇所を特定できます。システムによっては、節電や省エネルギー向けのスケジュールや設定を組むことができ、照明や空調のオン・オフタイミングの自動化も設定可能です。

      運営管理の効率化

      運営管理の効率化を図るためには、建物の使用状況を把握することが重要です。どの部分が最も使用されているか、どの設備が最も消費電力が高いかなどを調査し、適切な対策を講じましょう。例えば、利用されていない部屋の照明や空調をオフにするなど、取り組みやすい簡単な対策から始めるとよいでしょう。
      また、運営管理の効率化には、設備更新・改善も欠かせません。古い設備は運転効率が悪く、新しい設備に比べてエネルギー消費が高くなることがあります。定期的に設備を点検し、運転効率の良い新品に交換することで、運営コストを抑えることができます。
      他にも社員教育は運営効率化にとって重要な要素です。社員一人ひとりが省エネルギー意識を持ち、日常的に運営管理に取り組むことで、より効率的に管理ができます。定期的な研修やミーティングを開催し、社員が運営管理に関する知識やスキルを磨くことも大切です。

      適切なメンテナンス計画

      適切なメンテナンス計画を立てることで、建物の寿命が延び、環境負荷が軽減されるだけでなく、予期しないトラブルや修繕費用の増加を防ぐことができます。適切なメンテナンス計画を立てるためには、建物の状況を把握し、予防保全を施すことが重要です。定期的に建物や設備の点検を行い、劣化状況や故障の兆候を見逃さないようにしましょう。建物の築年数や使用状況に応じて、メンテナンス頻度や内容を見直すことも大切です。こういった予防保全を実施することで、故障によるダウンタイムや修繕費用を抑えることができます。
      なお、定期的にメンテナンスを行う予防保全のほかに、故障や劣化の兆候を予測して適切なタイミングでメンテナンスを行う予知保全もあります。予知保全はIT技術やIoTの活用により可能となる保全行為です。
      詳しくは、「メンテナンス業務にIT技術を活用するメリット・活用事例から導入方法まで」をご覧ください。

      サービスの活用も視野に、
      継続的なLCC管理と最適化に取り組もう

      今回の記事では、ライフサイクルコスト(LCC)について紹介しました。自社建物のLCCを把握し、フェーズに応じたコスト管理・最適化に取り組むことで、建物の物理的耐用年数を延ばし、資産価値・経営効率の向上につながることが期待できます。
      とはいえ、業務が多岐にわたり、多忙なビルメンテナンス管理者にとって、自社建物の適切なコスト管理は大きな負担でしょう。多店舗を管理している場合は、一層大きな課題です。
      その解決策として、さまざまなサービスを活用するのもおすすめです。
      例えばダイキン工業の「アシスネットサービス」は、IoT端末を室外機に取り付けるだけで、業務用空調設備の運転データや修理記録などを収集・一括管理できるサービスです。空調設備の運転時間の見える化や中長期の修繕・機器更新の予算化まで含めて月600円〜と、低コストで導入可能です。

      また、業務用エアコンを遠隔監視でき、消費電力量のランキング表示で課題と改善ポイントを見える化するなど、
      最適な省エネ方法をご提案するサービス「EneFocus α(エネフォーカスアルファ)」もあります。

      さらに、故障予知や遠隔での応急運転、復旧、点検など空調機の停止期間を大幅に軽減したり、
      エネルギーの見える化機能や省エネシュミレーション機能をもつ「エアネットサービスシステム」も提供しています。

      限られたマンパワーで適切な管理を行い、
      コストを抑えるために上記のようなサービスの利用も
      検討されてはいかがでしょうか。

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